手汗がひどいのはなぜでしょうか。あなたはいままでにこのようなことを考えたことがありますか?
普段は緊張している時や暑い時に脇や背中など汗を多くかくことが多いと思います。
しかし、日常生活しているだけでも手汗がひどい場合は、もしかしたら病気の可能性があるのかもしれません。
実はその手汗がひどいのはなぜかというと、自立神経である交感神経と関係しています。
この交感神経が活発になると、手の汗腺に作用して手汗がひどくなる原因となるのです。
握手をしたり、紙に文字をかいたりする時に手汗がひどいと精神的ストレスになりますよね。
今回はなぜ手汗がひどいのか、その原因について解説していきたいと思います。
手汗がひどい場合の対策についても紹介しているので、是非参考にしてくださいね。
手汗がひどい理由はなぜかというと交感神経の働き!
先ほど、手汗がひどい原因は交感神経が活発になることだとお話しました。
なぜ交感神経が活発になると手汗がひどい原因となるのでしょうか?
そもそも、交感神経とは自律神経に含まれ、身体が活動モードの時です。
日中や運動時、緊張している時などに交感神経が優位になると言われています。
反対に副交感神経は、身体がリラックスモードの時のことです。夜や睡眠時に副交感神経が優位になります。
まず、私たち人間は体温が上がると元に戻そうとして体温を下げるために汗をだします。
その汗の調節は自律神経である交感神経がコントロールしています。
なぜ手汗がひどいかというと、交感神経が過剰に興奮しやすくなっているためです。そして、軽い緊張でも大量に汗をかきます。
つまり自律神経バランスが崩れ、交感神経が活発化すると手の汗腺に作用して手汗がひどくなるということです。
交感神経が活発になるので、汗腺そのものに異常はありません。
しかし、交感神経がなぜ手汗だけに活発化するのかという詳しいメカニズムはまだわかっていないと言われています。
また、緊張しやすかったりストレスをためやすかったりする性格も関係していることがあるそうです。
私もどちらかというと緊張しやすいタイプですが、手ではなく脇や背中に汗をかきやすいです。
汗をかくとニオイや洋服のシミが気になり、少しストレスを感じてしまいます。
汗がひどいと、このように日常生活で悩みが増えるのです。
手汗がひどいと病院に行くべきケースもあり!
手汗がひどい場合は病院で治療することが可能です。
病院に行くとお金がかかるし、面倒だなと思っていませんか?
実は病院に行かず、そのまま放置していても問題ありません。
しかし、手汗がひどいと日常生活に支障を起こすこともあるのでなるべく病院へ行くようにしましょう。
手掌多汗症
手のひらや足の裏に汗をかく病気を手掌多汗症といいます。あなたは手掌多汗症をご存じでしたか?
私は多汗症という病気を聞いたことがありました。しかし、手掌多汗症という病気は初めて耳にしました。
手掌多汗症は緊張していない時や涼しい時でも手汗をかきます。
そして、手汗の量には個人差があります。少し手が湿っている程度や、手から滴りおちるほど大量に汗をかくなど様々です。
もし、手汗が気になっていて病院に行く場合は皮膚科に行くといいでしょう。また手掌多汗症専門の病院もあるそうです。
手掌多汗症の特徴
手のひらや足の裏に汗をかく手掌多汗症は日本人で【20人に1人】います。
【約5%】の方が手掌多汗症にかかっているということです。
そして、手掌多汗症は黄色人種に多いと言われています。
その中でも病院で受診している割合は【約6%】ほどです。かなり少ない割合ですね。
やはり病院に行かずに手汗を抑えたいという人が多いのでしょうか?
手掌多汗症は【10歳頃】までに自覚する場合が多いです。
しかし、成人してからストレスなどで手掌多汗症が発症することもあります。
遺伝によって起こるとも言われていますが、家族で自分だけという場合もあるそうです。
手掌多汗症の診断基準
日本皮膚科学会のガイドラインでは診断基準が定められています。
まず、手掌多汗症は過剰な手のひらの発汗があることです。
そして明らかに原因のないまま、【6か月以上】発汗が続き、以下の項目のうち【2つ以上】当てはまることです。
- 最初に症状が出たのが25歳以下
- 左右対称に発汗している
- 睡眠中は発汗が止まる
- 1週間に1回以上は多汗
- 家族歴がある
- 日常生活に支障がある
あなたは上記の中からいくつあてはまりましたか?もしこのような状態がずっと気になっているようでしたら手掌多汗症の可能性があります。
手掌多汗症の症状
それでは、手掌多汗症にはどのような症状があるのでしょうか?
手汗がひどいと様々な症状が現れ、日常生活に不自由が起こることもありえます。
- 書類に汗シミができる
- 気温に関係なく手汗がでる
- タオルがびしょ濡れになる
- 手のひらがふやける
- スマートフォンやパソコンなど電子機器がうまく反応しない
- 握手する際は気にしすぎてしまう
- ペットボトルのキャップがうまくあけられない
私の知人も昔から手汗がひどくこのように悩んでいました。
学生時代にはテストの答案用紙がびしょびしょになってしまうことがあったそうです。
タオルをひいて対策をしていましたが、なるべくこのようなストレスは減らしていきたいですよね。
手汗がひどい場合の対策を5つご紹介!
手汗がひどい場合の対策は【5つ】あります。まずは病院で治療をして対策することをオススメします。
実をいうと、手掌多汗症は治療法によって保険適用されるのです。
金額だと【約900円】からできる治療もあります。思ったより安く済ませることができるのですね。
そのため手汗がひどい場合は、病院で対策するのもひとつの手だと思います。
また、あまり症状がひどくない場合は市販の薬でも手汗を抑えることができます。
それでは、手汗がひどい場合の対策についてひとつずつ紹介していきますね。
塩化アルミニウム水溶液
塩化アルミニウム水溶液を手汗がひどい部分に塗ります。そうすると汗腺を塞ぐ作用があります。
塩化アルミニウム水溶液は塗り薬なので、自宅で簡単にできることがメリットです。
費用は【3割負担】の場合、【約1300円】ほどです。
しかし、刺激が強いため皮膚炎になるというデメリットもあるので注意しましょう。
そして、塗ってから一発で治るわけではないので治療の継続が必要です。
ボツリヌス注射法
ボツリヌス注射法は手のひらに注射して交感神経をブロックします。
交感神経をブロックすることで汗腺の作用を抑えることができます。
ボツリヌス注射法は【1回】の注射で【3〜6か月間】持続できます。
しかし、想像してもわかるようにボツリヌス注射法は痛みが強いです。
そしてボツリヌス注射法の場合は、保険適用外となり全額自己負担となります。
費用は【約30000円】です。お金をあまり使いたくないという際はオススメしません。
イオントフォレーシス
微弱な電流が流れている水に【20分間】手をつけて汗腺にダメージを与える治療です。
そうすることで自律神経の乱れを良くすることができます。
イオントフォレーシスは定期的に通院が必要というデメリットがありでます。
しかし、金額が比較的安いというメリットがあり、費用は【約900円】です。
内服薬
保険適用される内服薬には抗コリン薬と漢方薬があります。
発汗に対するストレスから情緒不安定になった場合、自律神経失調症に効果があります。
しかし、口の渇きや眠気などの副作用があるという点でデメリットがあります。
アルミニウムローション
どうしても病院に行けなかったり、そこまで症状がひどくなかったりする場合はアルミニウムローションを塗りましょう。
手のひらが湿るくらいの軽い症状ならば、汗腺を塞いでくれて手汗を抑えることができます。
市販で売られている制汗剤には、ほとんど塩化アルミニウムが含まれています。
アルミニウムローションは様々な種類が販売されているので、一度使用してみてもいいのかもしれません。
また手汗がどうしてもひどい場合は手術で対策が可能です。
高額医療控除制度を利用すれば【約93000円】で手術を受けることができます。
手汗の対策にはいろいろな方法がありますが、自分に合った対策を検討してみてくださいね。
まとめ
- 手汗がひどいのはなぜかというと交感神経が関係している
- 手汗がひどい場合は病院で治療することが可能
- 手のひらや足の裏に汗をかくことを手掌多汗症という
- 手掌多汗症は日本人で20人に1人いる
- 手汗がひどい場合の対策としては5つある
いかがでしたか?暑い時期になると特に気になる汗ですが、普段の生活で手汗がひどいと精神的にもストレスになると思います。
手汗がひどい原因がなぜかを理解して、ストレスのかからない対策を行っていきましょう。
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